スイス・ローザンヌに拠点を置く国際的なビジネススクール、IMD(国際経営開発研究所)がこのほど2024年度の「IMD世界競争力年鑑」を発表した。評価対象となった67カ国・地域の中で台湾は8位となった。昨年より2位後退したものの、米国、中国、日本、韓国よりも上位となった。とりわけ人口2,000万人以上の国・地域の中では、4年連続で世界1位となった。
台湾の近年のIMD世界競争力ランキングの推移を見ると、5年連続でランクアップを維持していたが、今年はランクダウンに転じた。国際市場における需要の停滞が台湾の製造業に衝撃を与えたのが主な要因。これにより台湾は、IMD世界競争力ランキングを構成する4大項目の一つ、「経済状況(経済パフォーマンス)」の評価が後退した。
IMDによると、今年の上位10か国・地域は、(1)シンガポール、(2)スイス、(3)デンマーク、(4)アイルランド、(5)香港、(6)スウェーデン、(7)アラブ首長国連邦、(8)台湾、(9)オランダ、(10)ノルウェーの順。また、米国は12位、中国は14位、韓国は20位、日本は38位だった。
IMD世界競争力ランキングは、「ビジネスの効率性」、「政府の効率性」、「インフラ」、「経済状況(経済パフォーマンス)」の4大項目に基づき分析・評価が行われる。台湾は今年、「ビジネスの効率性」が6位、「政府の効率性」が8位、「インフラ」が10位と高かったものの、「経済状況(経済パフォーマンス)」は26位と、昨年の20位から大きく順位を下げた。